そもそも濵井先生が最初に来院したとき、診療室に入ってくるなり
「あれ?? この部屋にターラ女神の像とか飾ってないのですか??」
と無茶苦茶変なこと言うのです。
「ターラ女神??? 何じゃそれ」 って感じだったのですが、そもそも待合で待っていた濵井先生が、なんで診療室の中のことを聞くんだ?
って思いました。 一応カーテンで仕切ってありましたから。声は聞こえても中は全く見えなかったはずなのです。 おまけに、そんなおかしな名前の神さんなんて知らないし・・。
「どこかにあるんじゃないですか??」 なんて聞くのです。
6畳一間くらいしかない診療室です。ましてや初診で来ているのに・・なんやこのしつこさは!!
と思ったのは事実ですが、ちょっと気になったので、本棚の後ろに色々突っ込んである冊子や絵を探していると私の肩越しから、 「これやぁ~!!!」 って、これまた大きな声で!(笑;)
これやぁ~って叫ばれても・・。
これは、インドに旅行に行った友人からもらったのを、飾ることもせず、そのまま本棚の後ろに突っ込んであったのです。そのことすら忘れていました。しかし、その絵の紙の下の方に 英語でTARAと書いてあるではありませんか!
そして 「先生、この女神さんは私のヨーガの名前です。先生とは何やら奇妙な縁がありそうやな・・」と ニシャッと笑いながら言うのです。
なんやら気色の悪い人がやってきたなぁ~・・って正直最初は思ったのですが、スリッパ抜いで足を見せてくださいと言った途端に、そんな不安は一瞬で吹き飛びました。
左右の靴下が微妙に黒と紺色で色が揃ってない、おまけに片方の靴下からは鯉の髭が出ているのを見て、急に親近感を覚えたのです。
つづく・・・。
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