患者さんの話しを聞いていると教科書で学んだ知識だけで納得できる代物ではありません。
痛みや違和感でも身体の中がジワジワ~っとするとか、耳鳴りじゃなく頭の中だけでなっている感じとか・・・。
色んな表現をします。
それに対応していくためにはこちらも、もっと詳細度をあげる必要があります。
まずは3次元です。
つまり縦横高さ
次元をあげていけば軸が増えるということですよね。
そのためにも3次元を理解する必要があります。
しかも臨床的にです。
地球に緯度と経度があるように体表面にある位置ということです。
鍼灸の穴もそういう緯度と経度のみで理解しようとしてしまうから効果がないのです。
3次元は球体で観察するので立体的でなければなりません。
詳細度をあげていくと立体的に異常部位が見えてくるということです。
例えば、図の黒い点は体表面にある単なる点です。
この場所を図のような角度で真っ直ぐ頭の中の方へすすんでいくとどうなるか?
を考えてみて下さい。
多分頭頂部の中央よりやや後側で左側に突き抜けるぐらいの角度になると思います。
正面から見るとこんな感じです。
左側面から見たらこんな感じです。
後から見たらこんな感じです。
これらの図を頭の中でつなげていく作業が立体的に身体を見るためには必要です。
もちろん足の方に向かう軸もあれば手の方に向かう軸もある訳です。
角度は無限大ですよね。
体表面から立体的にイメージングできるようになってくると身体の関連がわかってきます。
どこからどの角度で作用しているかはこのようなイメージングを使って調べる必要があります。
心の作用って自分にあらわれますが、何らかの外的要因があるはずです。
主には人と人との関係やトラブルですよね。
それが入ってくるのはやはり身体の外から身体本体につながりがあるはずです。
身体の弱いところにめがけて異常を起こすはずです。
頭とは限りません。
上腹部であったり下腹部であったり、足であったりします。
なぜ心の作用が頭だけに入ってくると考えるのか?
学校教育のたまものです。
心は身体全体で受け止めます。
心が身体に作用する影響は計り知れない。
それを観察するには点や線ではなく立体的に観察する必要がある訳です。
脳科学者には絶対にわからない話しです。
しかし、最近の研究では筋肉や脂肪、骨、皮膚にまでネットワークが存在するとわかってきています。
でもそれを臨床的に捉える努力はしていない。
それでは折角の研究がものになっていない。
科学的と言われるものは、船の船内の小さな窓から見た外の景色に酷似しています。
一生懸命調べたのに科学でわかっていることすら使ってない。
本当にもったいない。
鍼灸も同じです。
学校で習った発想しかないなんてもったいない。
異常部位は様々な情報を含んでいます。
そして立体的です。
鍼灸師は経絡があると学んでいるので経絡を線や点としてしか捉えない。
立体的に捉える発想がない。
もうこれだけで経絡の作用を1/100ぐらいしか使ってないというのがわかります。
学校教育はそういう限界点を作ってしまいます。
経絡は線ではなく、幅もありますし、深さもあります。
手から足に影響していることもあれば頭にも影響していることがある。
必ずしも教科書どおりの走行にはならない。
立体図をイメージングすると左足からお腹を通って右頭にあるなとわかったりします。
それは陰側の経絡でも同様です。
肝経なんてお腹では終わってないです。
そしてこれを治療すると一気に症状が改善したりします。
大事なことは、作用があるかどうかです。
学問じゃない。
ホントに不思議です。
術者の見方によって効果は全然違います。
頭で理解できるレベルではありません。
それが人間なんですよね。
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