治療家って身体の悪い人多いです。
なんでかな~?
この問題には私なりに答えがあります。
簡単には無理なことしているから・・・。
そんだけ?
(笑)
そんだけです。
どう無理なことをしているかってことをいうとちょっと専門的になるのですが、私のように筋肉反射を利用して診断していると面白い現象が起こります。
それは自分との葛藤です。
正確ではないですね。
自分の知識との葛藤が起こります。
例えば咳が長く続くというような症状の人が来たとします。
咳だから肺系統のどこかに炎症があるのでは?
って普通なら常識的に考えますよね。
ここで二通りわかれます。
医師のように定められた投薬が義務づけられている人は、私のような疲れは絶対に起こりません。
なぜなら定められているので、まずは炎症を抑える抗生物質。
みたいなチョイスが簡単にできるからです。
あまり考えなくてもいい。
っていうと失礼なのですが、たいていはそれで良くなっていくので、そういうファーストチョイスが有効と考えているからです。
それにそういう処方でないと保険適応にもなりにくいと思いますし・・・。
でも当院に来るような患者さんは、そういう人は皆無です。
まずは病院に行きますからね。
でも治らない。
そこで感性を総動員して調べる訳です。
本当に肺系統の問題かどうか?
疑う訳ですね。
それだけでも疲れます。
色々診断していると手の皮膚が問題になっているなんて答えが返ってきたりします。
ええ~!!
なんで皮膚~?
しかも手?
って思う訳です。
そこでまた二通りの選択があります。
感性に従うか、それとも常識どおり肺系統の問題にするか?
です。
鍼灸をやっているからそこまで考える訳じゃないです。
鍼灸師でもそんなこと考えもしない人が大半だと思います。
感性を優先させると、ホントにそれでええの?
って迷う訳です。
でも何を迷っているのでしょうか?
そうなんです。
常識と葛藤しているんです。
これがもう精神的にホトホト疲れます。
患者さんと話しをしたり鍼をうっているのが疲れるんじゃありません。
皮膚の反応だと言っても、その反応もあやふやだったりすると、もの凄く疲れるんですよね。
常識では良くならなかった訳です。
そのまま常識通りに考えてよくなるはずがありませんよね。
これは子供が考えてもわかります。
でも皮膚の異常と咳?
むずびつけるのは、鍼灸師でも難しい。
肺の影響は皮膚に出るとは言いますが、皮膚の影響が肺に出るとは教わらないからです。
もちろん足の筋肉の異常とかもでてきたりします。
それをどう解釈するのか?
これで迷うと疲れるし時間もかかる訳です。
頭で考えられるレベルではないのです。
そこでかなり葛藤します。
人間は頭で考える動物ですからね。
それが大きな目の上のたんこぶになってます。
実はこの葛藤がものすご~く疲れるのです。
葛藤せず感性のままにやれば良いと頭ではわかっていてもできないんですよね。
これホントに頭でわかっているのと実際やるのでは大きな違いがあるんです。
できそうでできない。
ついつい意味を持たせてしまう。
そこで治療したとします。
治療しても疑いながらやる訳です。
効かないんですよ。
疑うから効かないというより葛藤しているからつながらないんですよね。
どれだけ疑っていてもつながっていると効果抜群!!
それがわかっているはずなのに次の患者さんが、同じ咳だったとします。
先程の経験から皮膚の問題かもって思ってやると、これが違うんですよ~。
肝臓の血の流れの問題から起こっていたりして、全く関係ないやん!!
って怒れてくるんですよね。
でもつなげると効果抜群。
これを人に話ししますよね。
だ~れも聞いてくれません。
そんなことあるはずないって顏されます。
また疲れる訳です。(笑)
そんなことしているうちに精神が疲弊して身体に力が入ってしまいます。
そうすると感性が鈍って正しい判断ができなくなったりします。
それを毎日、毎時間、毎分、毎秒リセットしなおさなくてはなりません。
これってホトホト疲れるし、ホネの折れる作業です。
でも一流選手は必ずこれと同じことをやってます。
遊んでいても勉強していてもリセットを繰り返して感性を研ぎ澄ませています。
だから効果がある訳です。
やり方に効果がある訳じゃない。
ましてや鍼灸だから効果がある訳じゃ全くありません。
専門家の方にはそれをもっともっとわかってもらいたい。
それしかないですね。
安易な道はありません。
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