人は痛みを感じていても今までどおりの動きができると思い込んで動かします。
だから首が痛くて動かせないのに目だけ動かして首が動いていると錯覚させます。
脳が身体を騙す訳です。
これをよく観察することが治療の第一歩と言えます。
首だけじゃないです。
腰が痛くても肩が痛くても普通に動いていると錯覚させるために目を動かしたり肩をあげたりして痛みを隠そうとします。
つまり今までの癖のとおりにしか動かさないということです。
変化を拒むというのは人間の常です。
身体の動きを見ていると心理状態がそのまま見えてきます。
心身一如と言いますが、身体の動きを見ていると自分を騙している度合がどれぐらいなのかがわかります。
本来の自分と嘘をついている自分がいて、嘘をついている自分が主役になると本来の自分とのギャップに苦しみます。
それが痛みを余計に誘発する訳です。
そういうことをなくすために治療をする訳です。
治療は一つの気づきです。
痛いのを治すのではなく、痛いことを認める。
ただそれだけで身体は痛みを良くする方向に働こうとします。
こんなに痛いのに痛いことを認めてない?
って思うかもわかりません。
ただ痛いと思うだけじゃ~痛みを認識したことにはなりません。
痛い動きをして肩に力が入ったり手に力が入ったり顏をしかめたりするのは、全て痛いことを認めていない動作です。
心を落ち着けて、ゆっくりしっかり動きを観察すると、ここまでくると痛みがあるのかと認識できます。
何度も何度も確認すると痛みが自然に減ります。
自分を騙して無理やり動こうなんてするからチグハグなものになってしまう訳です。
これだけ動くだけで痛いんや~って何度も確認することが大事です。
そうするとホントに僅かしか動けないというのが理解できるでしょう。
その瞬間に自分が自分であることを認識するのです。
本来の自分の姿です。
私は多くの方にこの事実を知ってもらいたい。
本当にそう思います。
たったそれだけのことで痛みと格闘している人が世の中には沢山います。
なんとかしようとしてストレッチしたり揉んだり叩いたり・・・。
様々な方法にトライしていますが、自分自身が納得せず闇雲に強制する訳です。
それじゃ~子供を無理やり言い聞かせて体罰を加えまくっているのと全く同じです。
子供に体罰は駄目と言いますが、自分の身体にはええんかい?
って思うような乱暴なことをする人が沢山います。
MBR法はそれを解放する唯一の方法と言っても過言ではないと思っています。
痛い時に痛みを覚える。
痛みがない状態にして痛かったことを思い出す。
ただそれだけです。
それで痛みが楽になります。
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