私の師匠は、患者さんです。
人間の師匠は、なかなか出会うことができませんでした。
様々なセミナーに出ることもなく、殆ど、他の治療家とも交流のない生活をしてきました。
それが正しいことであったのかはわかりませんが、昔から変わらない姿勢があります。
それは、患者さんが最大の師匠であるという教えを守っていることです。
患者さんの病態というのは、最高の師匠であり、最大の教えです。
例えば本当に良い師匠に出会ったとします。
しかし、自分がその師匠の言っていることを理解しようとしなければ、長年その師匠と一緒にいても得るものはないでしょう。
患者さんからは様々なことを教えてくれます。
うまくいったらうまくいったように教えてくれるし、うまくいかなかったらうまくいかなかったように教えてくれます。
患者さんが師匠でなかったことは、今まで、たった一度もありません。
ただ自分が目の前にいる患者さんを師匠だと思うか思わないかです。
師匠がいてもいなくても、やっぱり自分がどう感じ、どう取り組んでいくかによって大きな違いがでてくると思います。
つまり、 常に自分自身にあります。
良い師匠に出会えなかったからうまくいかなかったというのは単なる言い訳にしか過ぎません。
物の見方は教えてもらえません。
なぜなら物の見方は人によって違うからです。
自分でつかむしかないのですが、そうしていると、誰かの治療を見ただけで真似できるようになったりします。原理はわからなくても、見るとできるようになったりします。
そのうち原理もわかってきます。
私が、ただ一人、講義を熱心に聞いた方も師匠はいませんでした。
本当の師匠というのは、自分自身の中にあり、外にはない。
我流は上手くならない。
確かに上手くなるスピードが遅いです。
遅すぎます。
しかし、人によっては、我流じゃないとできない人がいる。
殆どの天才は、我流でした。
誰もやったことがないことをやっているから教えてくれる人がいなかった訳です。
もの凄く単純なことですが、誰もそれに気づかない。
自分の中に眠る閃き。
本当の師匠は、そこにいる!!
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