治療を記録するために、様々な工夫をしてきました。
特に電子カルテは、自分でプログラムして、商品レジも自分で開発しました。
手書きのディスプレイを購入し、解剖のソフトを使って直接書き込めるようにしたので、思ったとおりのことができていると思います。
全体の写真や舌の写真なども数え切れない程あります。それらを一瞬で引き出すことができるようになったのは、過去の情報をおいかけるのには、とても効率が良いと思っています。
しかし、それが本当に治療に役だったのかは、最近疑問に思うようになりました。
昨日来た患者さんと同じ患者さんが今日来れば違いがあります。
一期一会と言いますが、同じ人でも、昨日と今日で同じだったことは、一度もありません。
症状は同じでも状態は全く違います。
だから同じことをしても同じ結果にはなりません。
それを患者さんは教えてくれます。
だからこそ、「今」が大事なんだと思います。
今の状態を観察することができなければ、その人の本当の状態を把握することはできません。
自分で得た情報であるのにもかかわらず、その情報を正確に記録することは、ほぼ不可能に近い。
昨日のメタメッセージの話しと同じで、自分が書いた情報ですら、「今」とはかけ離れていると感じる訳です。
情報ってそういうもんなんじゃないかと思うようになりました。
情報をとても大事に考える人はあります。私もそう思っていた一人です。情報が多い方が良いと思う人も多いでしょう。そして、それが全てとも感じている。
しかし、身体を診ていると、本当にそれが正しいのか?
と疑いたくなります。
それほど人間の身体は、日々刻々と変化しています。
そして私自身も変化しています。
私自身が変化すれば、見え方も変化してくる。
私自身が書いた情報なのに、こんな不確かなのは何故か?
といつも疑問に思ってしまいます。
情報は過去のもの
「今」は「今」です。
過去から今は計り知れない。
メタメッセージの話しを思うと、本当にそう思います。
自分で体験したことですら、それが、役だったことはあまりないという事実をどう受け止めるのか?
過去の歴史を紐解いても、興味深いことはわかっても、今とは無関係。
自分で集めた情報ですら、そう思わなければならないなと思う日々です。
情報とはいかなるものなのか?
よくよく考えた方が良いなと思っています。
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