治療をはじめた頃

以前も少し書いたことがあったかもわかりませんが、治療を始めて間もない頃、一心不乱に治療をして、その人が、「先生に治療してもらったのが、誰よりも良かった!!」と言われたことがあった。

という話しをしました。自慢話ではありませんからね。(^^;


あの頃のことを忘れない。

喜んで貰えたことはもちろん嬉しいのですが、それだけじゃなく、その時の自分自身の意識の感覚は今でも忘れていません。

技術があった訳じゃ~もちろんありません。

右も左もわからないころですからね。

ただ、その時には確信がありました。

何の根拠もない確信です。


それは本当に自分自身が集中していて、ただただ目の前にいる患者さんに集中していた。

ただそれだけでした。


しかし、本当にその人の身体が徐々にクニャクニャになるのを実感しながら施術をしていたのです。

しかも、かなりゆっくり弱くの力でです。

それを今でもハッキリ覚えています。

ただゆっくり弱くやれば効果があるという訳ではありません。

そこにはテクニックは一切無関係。


なぜそんなことができたのか?

その答えを長年探し続けてきた気がします。

少しずつ、その答えどおりに結果を出せるようになってきたのかなと思います。

もちろん全ての人にではありませんが、確率がかなりあがってきた。


私はそれを技術を超えた技術

と言って、常にそうなる方法を模索してきました。

どうしたら、あの時の感覚に近づけられるのか?

それを常に再現できるようになるのか?

こればかりを考えてきた気がします。


ただ勉強して、技術やテクニックが上手くなっただけでは、そうはならないんです。

これはハッキリ言えます。

それだけでは駄目です。

経験を積んだだけでも全く駄目です。

逆に経験を積むことで、それが遠のくような気がします。


もちろん、技術はあった方が良いのですが、技術だけ上手くなってもそうはならない。

逆に技術が足かせになることもあります。

このことを言ってもわかってもらえる人は少ないのかもわかりませんが、何か仕事を成し遂げる時というのは、この感覚が常に出せるようになった時なのかなと思っています。

多分どんな仕事に対しても同じなんだと思います。


その為にもリラックスする必要があります。

笑いが必要なんだと思います。

フワッとした感覚が必要なのです。

力でねじ伏せるのではなく、フワッと包み込む何か。

なのです。

でも流行りの「癒やし」とか言っているのとは全く違います。

癒やしは卑しです。

お節介。

人は癒やそうと思って癒せない。

ただ自然にそうなるんです。

あの感覚は正にそうでした。


言葉だけとか技術だけ、経験だけでは薄っぺらい。

御薗治療院

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