まずは、身体を軽くなでてみる。
そうすると右と左で同じ場所なのに何となく違うな。
って感じることがあります。
右の皮膚はツルツルしているのに左はザラザラしているとか、皮膚が硬い感じがするとか、柔らかい感じがするとか・・・。
これは服の上からでもわかるようになります。
よ~く話しを聞いてあげるというのと同じですね。
そうすると、緊張したところが、案外沢山あるんだと気づきます。
例えば肩が強烈に凝ると思っていても、肩だけでなく手も足も緊張していたりします。
つまり、症状のある肩だけじゃなく、全身を触ってみると色んなところが緊張しているということに気づきます。
きっとそれぞれの場所には、それぞれの言い分があるんだと思うのです。
水の流れが悪くて腫れている~。
とか神経の流れが悪い~。
とか・・・。
それぞれによく話しを聞いてあげると、ああ~そういうことだったのか~。
という感じで身体の訴えがわかったりします。
緊張したところを直接揉んだり叩いたりしなくても、関連する部位の訴えを聞いてあげることで、症状を分散してくれる訳です。
風が吹けば桶谷が儲かる
などと言いますが、ちょっとしたことが症状の改善につながったりする訳です。
それは指先の一部かもわかりません。お腹の一部かもわかりません。
身体は一つだと言われますが、やっていることは、やはり症状の出ているところしか観察しようとしない治療家は多いのではないかと思います。
そういう観点に立って身体を診ているつもりですが、一つ一つの言い分をうまく聞き入れてあげられない時もあり、見落とすこともあります。でも根気よく訴えを聞くことで、身体が徐々に変化してきたりする訳です。
一見無関係に見えるところの緊張が緩むと、負担のかかっているところを軽減してくれます。
痛い場所の気持ちばかり聞こうとし過ぎると逆に他の異常な部分が、私も主張したいぞ~って怒ってくるんだと思います。
それではトータルでマイナスです。
まずは、全員の話しをできるだけ聞いてあげる。
これが本当の意味での全体の治療になるんだと思います。
言うのは簡単ですが、診るのは難しい。でも自分の身体なら毎日触れられますからね。
言い分を聞いてあげることが、もっともお金がかからず、もっとも効率的な治療になるのではないかと思いますよ。
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