これも原始反射の一部ですが、赤ちゃんの手のひらを触れると、手を握るように指が曲がります。
この原始反射を持ち続けていると、鉛筆を握ることや文字を書くこと、手を使う細かい動作に苦手意識を持つかもしれない。
ということらしいです。
起こる症状としては、下記のようなことが感じられたり、観察されたりすることがあるそうです。
工作、絵をかいたり、字をかくのが苦手
微細運動、手先が器用でない 鉛筆の握りが強い、ペンや道具の扱いが不器用である
文字を書くスピードが遅い、ストレスを感じる
手だけを独立させて使うことが難しい
道具をにぎって行うスポーツで肩にストレスがかかる、うまくできない
この反射について、臨床上面白いことを発見します。
それは、手の平に何か物をのせてもらう検査をすると、ギュッと握りしめる人が、結構な確率でいます。
そんなに強く握りしめなくても手の平から物は落ちないよ。
って思うのですが、意外に握りしめようとしてしまう人がいます。
これが原始反射だとは言えないとは思うのですが、やはり指の硬い人に多いように思います。
鉛筆の握りが強いというのは、その典型なんじゃないかと推察できます。
また、手だけを独立させて使うことが難しい。なんていう症状はあきらかに代償運動しているからです。
代償運動は原始反射とかなり似通っているように思います。
思いが身体にうまく伝わらない。ということですからね。
このあたりの微妙な動きの観察は、筋力検査をする上で非常に役立つ知識だと思います。
また心の動きと行動に大きな影響があると思います。
何度も書いていますが、筋力検査というのは、O-リングテストなどの一部の筋肉だけを使った検査ではなく、触れるという行為も全て筋力検査法です。
もちろん脉診も腹診も関節可動状態を診るのも全て筋力検査です。
身体の僅かな反射を使って検査をする方法ですが、反射と意識というのは、原始感覚と同じように、大脳が関与しない身体の反応と言えるのではないかと思います。
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