どんな筋力トレーニングでも意識が関係するということを書きました。
角度を1度だけ、外反位にするように意識すると1回やるだけでも、前外側の筋肉の緊張は緩みます。角度を変えるというより、角度を変えたと思っただけで緩みます。
角度を変えたという意識は、ほぼ筋力を使いません。しかし、よくよく観察してみると筋肉が収縮しているのがわかります。
その意識をしっかり観察しているとカチカチになった筋肉も簡単に緩んでしまいます。筋肉の緊張と意識が無関係でないというのを、この現象から証明することができると思います。
硬くなった筋肉は、揉んだり叩いたりしてもなかなか緩みませんが、筋肉を使ったという思いを持っただけで緩みます。
そして、実際に動かすと、また緊張してくるのです。カチカチになった筋肉は意識の問題を解決しない限り緩まないということでしょう。
力を使えば緊張し、力を入れなくても緊張する。
しかし、力を入れようとする意識の時だけ筋肉は緩みます。これが非常に難しい。
硬い筋肉なら、硬い筋肉ほど、その傾向が強いということです。硬い筋肉の人は、できるだけ意識のみで動かそうとすることが大事です。
だから今まで紹介してきたスクワットも立つことも、力を使っているという感覚があったら力を入れすぎです。力を全く使わないで動かそうと思った時にだけ筋肉が緩んできます。
ある程度硬い筋肉ぐらいなら、少し動かしても緩んできます。ただ、力を入れすぎると、また緊張してくるので注意が必要です。
また代償運動が入るので、他の筋肉まで緊張してきます。それが全身に波及して、複雑化していきます。足関節の外反運動をしてもらうと、手の指先が曲がってくる人がいますが、これはあきらかに力の入れすぎです。足首の外反運動は難しいので、ついつい手に力が入ってしまうのです。だから指先が曲がってくる訳です。
かなり遠いところに起こる代償運動です。
筋肉は使えば緩みますが、普段、あまり走らない人が急にダッシュしたりすると、下腿前外側が筋肉痛になったりするのは、能力以上の筋力を使ったからです。運動し過ぎということになります。足関節の構造から考えても普段から外反していないから、このような現象が起こるということです。
まずは、意識からです。
意識があってこそ、身体は動く訳です。
動かさないものは萎縮します。しかし、無理やり動かせば必ず痛みが出ます。
もちろん軽い筋肉痛なら、数日休んで、また行えば、最初より楽にはなります。しかし、それと同時に代償した筋肉にもダメージが残ります。
ただ意識するだけのほうが弛緩するタイプの人
ある程度力を入れても弛緩するタイプの人
その程度には大きく個人差があります。
それ以上でもそれ以下でも駄目なのです。そこを感じながら意識することで力が抜けてきます。
言葉で書くより、やってみると超難しいです。
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