頭痛と手首の痛み

ビンのふたを開ける時に親指に力を入れると痛みが出る症状があります。

母指の付け根が腫れて、手を広げにくくなったりすることがあります。

CM関節症と呼ばれている症状なのですが、手の母指の付け根と手根骨(大菱形骨)の間の関節が腫れてきます。


装具をつけたり、消炎鎮痛剤を処方されたりします。

なんでそんなことになるのかなぁ~?

って考える必要がありますが、それについては諦めているようで何も言わないで来院しました。


主訴は、頭痛です。

年末から風邪をひいて頭の痛みが治らないという状態です。

熱が上がりきらなくて、咳と頭痛、肩こりが酷くてという症状でした。

頭は全体に痛みがあり、前や後という区別はないようです。髪をとめるのも痛みがあるような感じらしい。


普通なら神経の問題と考えるかもわかりませんが、身体の訴えはリンパ系の問題です。それがCM関節症のでている手の方にまでひろがっていました。

このような場合、よくあるので咽の反応です。特に右の咽の反応があり、咽頭後頭部の腫れの反応がありました。現在は咽の痛みや咳がある訳ではありませんが、舌骨、甲状軟骨あたりの圧痛もあり、このあたりから頭痛も来ているような感じです。

内頚静脈リンパ管や頸椎3番の右後方向からの異常がありましたので、炎症があるのは事実でしょう。ただ、血の反応で裏証という、やや複雑で深い反応の為に治りにくくなっていると考えられます。このあたりは、歯が腫れてもよく圧痛を起こすところで、保冷剤などで、直接冷やしても頭に響くような感覚が起こります。それだけでも楽になることも多い場所です。


熱があがりきらなかったことで、咽頭部に熱がまだこもっている状態なんだろうと思います。

頸椎3番、舌骨、蝶形骨、仙骨というのは、同時に異常を起こしやすい場所でもあるので、全身症状だとも言えますが、部分的にところどころの抵抗力が落ちている状態だと言えます。

全身の低下があれば、動くこともままならない状態になりますが、部分的な弱りだと痛みに出ることが殆どです。


そのあと装具をつけている事に気づき、どうしたのかを聞いたら、CM関節症と言われて装具をつけているということでした。

手の母指は、経絡的に言っても肺経が通る場所で、咽の炎症も無関係ではないので、母指の痛みが先か肺の異常が先か、そのどちらも異常を起こしているのか?

のどれかです。

どちらも優位で相互に関係しあっているようです。つまり、咽の炎症から母指に、母指の炎症から咽にという感じで相互に影響しあっている状態と言えます。ただどちらが強いかと言えば手の方が強い反応があります。


主にはリンパ管を通って影響しあっているような感じです。首と手のリンパ管、また胸管や鼠径リンパ管とも関係していました。

つまり全身症状なのです。決して頭の症状ではないし、手の母指の単独症状ではないということです。


それぞれの症状をわけて考えていると部分的な異常しか見えてきません。しかし、実際には、相互関係があります。それが証拠に手の母指の調整を行うと頭の痛みが軽減してきます。

強い痛いからぼやけた痛みになります。咽の調整を行うと母指の腫れが少なくなり、本人にも確認してもらいましたが、腫れがなくなってきています。


ちょっとした動かし方を指導して終了です。

全身症状なので、これで終わりではありません。頭痛は治まってきたけど、再発する可能性もあります。全体的な体力が回復できるかどうかがカギです。


手の母指と頭痛なんて全然関係ないように思うかもわかりませんが、そういう例はよくあります。

特に肌が薄く白く、美人に多いパターンです。

御薗治療院

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