仙腸関節は動いているように見えます。
足を上げた時に捻れて回転しているようにも見えます。 実際のものが動いているかどうかは別として仙腸関節を触れながら足を交互にあげると動いているように見えるというのも事実です。
脊柱のアジャストもこれと全く同じように動いているように見えるということだと思います。 ここで感覚と実際の現象で矛楯が生じています。実際には、足を上げた時も仙腸関節自体が捻れるような動きは起こらず、全体的に傾いているだけということになるのだろうと思います。しかし、仙骨と腸骨が一体となって傾いているのは事実でしょう。腸骨に指をあてて、足をあげれば高さが変化しますからね。
そうすると、仙腸関節が動くというのも嘘だとも言い切れない訳です。アジャストすることによって、周囲の筋肉や靭帯が外力の影響を受け、緩んで、動きが良くなることで、それに付随する問題が解決してしまったということはありえます。ということは、仙腸関節をアジャストすることで、身体に変化があらわれるのも事実なので、嘘とは言えない訳です。
仙腸関節が動くという書物に書いてあるような動きはないにしろ、動いていると感じる見せかけの現象がおこるというのが正しいのではないかとも思います。
動いていると信じるに値することが起こっていなければ、追試してきた大勢の方が、動くと認めるはずがありません。
集団催眠?
そこを無視しないのが本当の意味での科学的です。どちらの主張も事実なのですからね。
結論はグレーで良いと思います。臨床で一番大事なことは、理論ではなく患者さんにどれだけアプローチできるのか?
ということです。
まだ続きます。
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