四つの海


身体には四つの海があるという事ですが、川である経絡と同じように縦方向に流れがあり、ところどころで幅を変えたり、深く入り混んだりしているようです。 


その主な流れは、後外前内という大きな流れがあり、身体の前後左右のアンバランスに影響しています。つまり足首から身体全体に与える影響を調べていると経絡ではない何かの存在があらわれ、それが海だったということです。 

距骨の基本的な臨床から、こういう流れがあることに気づきます。


足首における前後左右の乱れを考える時に海の存在は非常に参考になるのではないかと思います。

経絡は臓腑から見た細かい流れであり、いきなり、これを調整して良くするのは並大抵の技術ではないということです。だから何年脉診を一生懸命やったところで成果をあげにくいというのは、そういう理由があるのだろうと想像します。


海は足首から観察した流れと言えると思います。経絡と海らが微妙に絡み合って、身体のアンバランスが存在しているということです。しかし、足首におけるアンバランスというのは、基準の幅が大きく、ある程度の誤差を受け止めなければなりません。


足首をよく観察していると誰しも気づくことですが、どっちに変化しているのかわからない程、異常が多かったりします。 足首が腫れて、足首が潰れているような足を見ると、どちらの変化が大きいのか全くわからないということがよくあります。 


このような時に海という大きな視点で観察し、軽微な変化を捉えるようにすると、全体像が見えてくるということです。 

慢性的な疾患に対してのアプローチとしても有効だと言える訳です。また前処置として本番の治療の前の調整という意味も大きいと言えます。 





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