肺の思いは、個人が嘆き悲しんだりするという単純なことだけで起こる訳もないし、起こるはずがないと思います。感情ってそんな単純なものではないですからね。
今回の新型コロナウィルスの感染拡大において、社会が不安定になり、様々な混沌とした思いが社会に蔓延したことは誰しも想像がつきます。
肺の弱い人は、この社会的混乱に肺の思いが活性化することが考えられます。つまり平均より、この問題を強く身体で受け止めるということだと思います。その感情は変化して怒りになり、肝臓にも影響を与えるでしょう。その怒りから怖れを招いて腎臓にも影響を与えるでしょう。
腎臓や肝臓が緊張すれば、当然ですが、腰や右季肋部あたりは何もしなくても見かけ上の緊張がやってきます。この状態に陥った人に腰が緊張しているという理由で腰に鍼を打って良くすることができるのか?
ということを問い続けなければなりません。
身体は社会の変化に対応しています。身体の変化を観察していると、このような思いから体調不良を起こす人が少なからずあるということに気づきます。この状態を嘆き悲しんでも仕方がないので、できることをやってみましょう。
思いを分散するのに手当はとても良い方法です。感情で硬くなったように見える筋肉は強い刺激を好まず、弱い刺激を好みます。弱っている人に強い言葉で励ますのは逆効果というのと同じですね。。
何も言わず、ただ一緒にいてあげる。という感覚がとても大事だなと思います。
つまり、強く撫でるのではなく、弱くゆっくり、秒速1センチのスピードで産毛触るような感覚の刺激が効果的です。左の大胸筋が緊張している人は、左手の母指の内側(これは肺経という肺の経路です)をそんな感じで撫でてみてください。くすぐったいような違和感が起こるはずです。
右手の同じ場所を同じように撫でてみてください。
左手とは違った感覚が起こるはずです。同じことをやっているのに同じではない。という状態ですね。
この現象を面白いと感じたら、そこらへんの賢い鍼灸師より効果出せますよ。面白いという感情は、どんなマイナスなイメージより強いですからね。(強い弱いの問題ではありませんが・・・)
どんなネガティブなイメージも中和させてくれます。
そんな感じで、母指先から、胸の方まで撫でてみてください。服の上からでもOKです。
ゾワゾワする感覚が面白いですよ。そこで気づいてみてください。面白いと思った瞬間はマイナスのイメージや煩わしいことって、なくなってないですか?
唯一面白いという感覚は、どんな感情も上回ります。これでコロナに罹りにくくするとか言っているのではありませんよ。しかし、少なくともその時間は、どんなことより楽しい時間になっているはずであり、意識を集中させることができたら、様々な思いをなくして没頭できると思います。
没頭できない人も、やり続けてみてください。ただ、何の思いもなくやり続けるのです。そうするとわかります。余計なこと考える時間はないってね。わかりにくかったら更に触れる手を遅くしてみてください。触れなくても良いです。違った世界が見えてくるはずです。そんな時にコロナがどうとか思わなくなっている自分と出会えるはずです。
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