腹がへる

物事を説明しようとする時と、物事が実際に起こっていることとは、同じ現象でも全く違います。


人は、なぜ腹がへるのでしょうか? 

なぜ私は海が好きなのでしょうか? 


科学は、腹が減るしくみは、説明しています。しかし、断食するとわかりますが、1日半たつと食欲はなくなります。生きる為に腹が減るのなら断食中はずっと腹が減っていなくてはなりません。

科学は、現象を一つ一つ調べて説明する最大限の努力をしてきました。

そこが凄いことであり医学にもつながったのだと思います。しかし、そのものに近づいてはいるのですが、そのものではありません。

医学的な説明が分からなくても、腹はへります。腹がへる定義をいくら説明しようとも、時間がくると腹がへる。 


それにどんな説明が必要なのか?  


ということを立ち止まって考える方が科学的です。科学はその答えの一部を模索する回答にはなりますが、そのものズバリの答えではありえません。科学では未だ解明できていないことがあるので、どうしても、回答が困難になったり矛盾したりするのです。それを無視して、わかる範囲の中で議論するのが科学です。しかし、それを説明できたからといって分かったような気になっているのは人間の傲慢さです。科学が劣っていると言っているわけではありません。どちらかというと私自身の考え方は科学的な方だと思っています。


現象の後に理論づけられたのが科学です。一般的に科学的といわれているものは、過去の蓄積を結論づけただけのものです。この順番をしっかり理解している必要があります。これが科学を公平に扱う絶対条件です。 

科学的と呼ばれている人は、情緒を排除します。しかし、なぜ情緒が必要なのか全く説明していません。人間社会は非合理的であり情緒的です。それを否定して人間をわかろうとしても無理です。


科学の実験現場では、その場で起こった現象を忠実に観察することからはじめます。それに理屈はつきません。その現象に対して、後から理論がついてきた訳です。その理論から推察して、現象を言い当てることはできます。しかし、その推察は現在進行形の実験現場とは無関係です。

現場は、もの凄く地味で、無益なものであり、わけのわからないことが山積みです。それが現在進行形の科学です。入力と出力を繰り返し結論づけないで、ただ観察するという世界です。

その現象を元にして理論を構築し、推測したのが科学的と呼ばれている論理です。


現象は、ただ起こっている。

つまり、腹はへるし、私は、どれだけ理屈をこねられても海が好き。

その現象に理屈はありません。

問題は、何が大事かという順番を知っているということです。


御薗治療院

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