話しを戻します。治本経気を刺激すると、全身に影響が及びます。
腰の痛みがあろうと肩の痛みがあろうと、そこを刺激すると、作用の大小はあっても何らかの変化が身体全身に起こります。とても便利な穴のグループと言えます。
例えば胸部の一点に治本経気の基本点があるとすると、その周りには、円型に並んだ穴が認められます。これは以前書いたとおりです。
これらの穴はグループになっているので、それぞれが影響しあっています。面白いことに、この円周上にある穴は、それぞれに特性をもっています。水の流れと関係のある特性のものや、血の流れと関係のある特性等様々です。中心の治本経気の穴と連携し合っているので、それらを統括しているかのうです。
その穴を刺激すると、そのグループが消滅し、全身に拡散するように広がっていきます。何かが爆発したような広がり方をする訳です。
なぜそんな広がり方をするのかは不明ですが、そういう機能があるということです。
プログラムで言えば、CPUの内部処理の仕組みわからなくても、プログラムを書いて、それを実行させれば、どんな動作が起こるかはわかっているのと同じです。命令文は書けても内部で何が起こっているのかはプログラマーの立場ではわかりません。
もちろん、内部処理の知識を持っている人もいますが、そんな知識はなくても動くということです。 人間の身体は、科学が発展しても、それがどうなっているのか、本当のことまでは全く解明されていません。
臨床の現場では、仕組みはわからないけど、やってみたら結果が出たというのと同じです。
現象は起こるので、プログラマーの目から見たら、それで必要十分だと言える訳です。このようなプログラマーからの視点と鍼灸師の臨床の視点はかなり類似します。
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